少し労働市場というマクロの視点で日本の医療を見てみたい。日本では1997年に生産年齢人口がピークの8697万人を記録した後、ずっと生産年齢人口は減少を続け、2023年には7395万人まで約15%も減少している。しかし女性の社会進出の増加で就労人口は増え続け、1997年の6557万人から2023年には6747万人と増加した。

確かに生産年齢人口は減っているが、女性の社会進出の進展で就労者数は増えており、一見すると昨今よく言われる「労働力不足」は見られないように思う。

しかし個別の業種を見ていくと確かに2003年から2023年の間には多くの業種で就業者数が減少してる。そして一方で、突出して就業者数を伸ばしているのが医療福祉産業だ。 2003年の502万人から2023年の910万人へと1.8倍!にもなっている。

この傾向でいくと、他の産業では人手不足が加速し、医療福祉産業は日本のメイン産業になってしまう。そして医療費支出は更に増加する。

医療福祉産業の問題は、生産性が低く、労働投入量に比べて生産性が全く増加していないことだ。結果的に下僕の故郷の市立病院のように赤字が12億円出ることになる。このまま巨大化すると日本の経済成長の足枷となり、国が持たない。