改革開放による華々しい経済発展のもう片方で、巨大なバブルが進行していた。

恒大集団や碧桂园のニュースで中国のバブル崩壊が日本でも大きく取り上げられている。しかし取り上げ方が、バブルが崩壊して中国はもうダメだとか、ザマァーミロ的な、嫌中感情丸出しの報道ばかりだ。なぜ隣国同士仲良くできないのかと悲しくなる。

中国がコケると当然日本にも影響がある。スミスの教えは「分業と交易で世界が豊かになる」という経済の本質を捉えたもので、我々が忘れてはならないものだ。

しかしながら確かに中国のバブルは非常に巨大で広範囲に渡っている。日本の1980〜90年代の平成バブルは東京や大阪という大都市、しかも商業地域に集中していた。

しかし、中国は主に住宅に、そして地方都市まで影響が及んでいる。中国人の資産の7割が不動産と言われるように、ほぼ全てがバブルに浸っている。

しかも恒大集団が2年間出来ていなかった決算報告が23年7月にやっと出てきたが、2020年12末には7兆円あった純資産が2022年12末には△11兆円と、なんと△18兆円も急減した。一体今までの決算は何だったのか。

国家予算並みの金額で、桁が違いすぎる。ちなみに日本の法人税収入が14.6兆円なので、これより3兆円以上多い。本当に桁違いだ。

これは絶対に恒大集団だけでは無い。どこまで拡大するかは予断を許さない。