しかし確かに実感として夏は暑くなっている。この状況では温暖化懐疑派の意見は、世間になかなか信じられない。一体何が起こっているのだろうか?
IPCCのデータで一番問題があると言われているのは、気温データが都市化の影響を受け過ぎていることだ。例えば現在の日本では、日本の面積の僅か6%しかない「都市」に、人口の80%が生活している。なお日本は「都市」の面積割合が大きい国だが、世界的に見ると「都市」の割合は陸地の0.7%、海まで入れると僅かに0.2%!しかない。
これは人口だけでなく、建物や道路の量にも、非常に大きな偏在があることを意味している。だから平均気温推移データに都市化の影響、いわゆる「ヒートアイランド現象」の影響が加わると、本当は面積的には僅かな「都市」の問題であるのに、地球全体が「沸騰」しているような錯覚を招いてしまうのだ。
日本においては、特に東京の気温上昇は著しく100年間で2.8度も上昇したが、そのうち約70%の2度は都市化の影響だ。しかし多くの人が住み、マスコミが集中している東京の気温上昇は「地球沸騰化報道」を加熱させ、二酸化炭素を極悪人にしてしまった。
そして1997年の京都議定書で無能な政治家のパフォーマンスのために、CO2などの温室効果ガスの削減を国際公約としたが、真面目に守ったのは日本だけだ。その結果、二酸化炭素削減のために毎年数兆円、合計で80兆円も使っている。しかしマスコミは温暖化は年々悪化していると報道している。80兆円も使い、実際に排出を減らしているのに…そして2015年新たにパリ協定が締結され、日本はさらに支出増大を約束してしまった。