アーリーマジョリティと言われる大衆層の需要を喚起するためには技術革新が欠かせない。その技術革新が中国で起こっている。BYDがなぜEV販売台数で世界一になったかと言えば「バッテリー分野での技術革新」に尽きる。

元々BYDはバッテリーメーカーとして1995年創業。携帯電話やノートパソコン、蓄電池に至るまで、さまざまなバッテリーの製造販売からスタートした。だからバッテリーに関しては突出した技術をもっている。

現在の「ブレードバッテリー」と呼ばれるものは、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、従来のリチウムイオン電池バッテリーのように「希少金属(レアアース)」を使用していないため、コストが非常に安い。しかもこの方式のバッテリーは結晶構造が固く、燃えることがない。テスラの自動車がバッテリー発火で燃えている映像を見たことがある人も多いと思うが、BYDのバッテリーは燃えることはなく、非常に安全なのだ。

BYDは卓越したバッテリー技術をベースに、車体製造などを「垂直統合」することで、驚きの性能とコストを実現して、世界一のEV自動車企業へと登り上がった。

トヨタなどが分業体制で「水平統合」なのとは一線を画している。テスラは垂直統合の企業と思われがちだが、バッテリー技術はパナソニックなどの企業に頼っており、BYDからもバッテリーを購入している。

BYDはすでにアーリーマジョリティに対しての商品も販売を開始した。今回発売開始したシーガル(海鴎)は140万円(7万)!と、テスラのモデル3は最安値が480万円(24万元)だが、それと比較すると“驚きの1/3以下の価格!”の価格で買えてしまうのだ。

このように安全性と価格で圧倒的に優れており、世界一となるのも当然だ。