マグニフィセント7と呼ばれるアメリカの巨大ビックテック企業も、数十年前は非常に小さなスタートアップだった。スティーブ・ジョブズはウォズニアックと小さなガレージでアップルを創業した。
ジョブズはIBMなどの大企業や権力に反抗し、「世の中を変革する!(Chang the world !)」という反骨精神で戦い続け、2011年に56歳で短い生涯を終えた。
そんな権力への反逆者であるアップルをはじめとする米国のビッグテック企業は、今では完全に権力側に回ってしまった。
そして自分を守るために政治に擦り寄り、ウォール街から巨額の資金を調達し、情報をクローズにすることで利益を得ていた。しかし、その環境からはイノベーションは起こらなかった。
ジョブズはスタンフォード大学の卒業式の伝説の演説で、「Stay Hungry , Stay Foolish(ハングリーであれ、愚かであれ)」という言葉を学生たちに送っている。しかし、アメリカの巨大ビックテック企業は、もはやハングリーでも愚かでもなかった。
中国はアメリカと比べるとまだまだ貧しい。しかも不動産バブルの崩壊で、危機に直面している。しかし、「バブルは帳簿の中にのみ存在する」もので、対処方法は非常に明確だ。適切な対処をすれば、必ずV字回復できる。
中国は、まだまだ貧しいということは、まだまだ需要があると同義語だ。需要は必ずある。そんな中にDeepSeekが誕生し、中国はまだまだ「Stay Hungry , Stay Foolish」だということを示してくれた。今後の動向にも注目したい。
