中国製造2025はAIやEV自動車だけではなく、いろんな分野で成果を見せている。

航空産業では、自国で設計製作した商業用飛行機の運用が2023年に開始された。アメリカのボーイングとEUのエアバスの独占市場に風穴を開けた。三菱重工がどれだけ努力してもできなかったことだ。

今回のウクライナ戦争ではドローンが戦争のやり方を変えた。そしてドローンで圧倒的なシェアを持つのが中国の深圳にあるDJIという企業だ。

宇宙開発は現在イーロンマスクのSpaceXが先行しているが、それを猛追しているのが中国だ。2023年は世界で212回の打ち上げが行われたが、1位は米国の96回で2位は中国の66回で、ロシアの19回を大きく引き離している。

新エネルギー関連では、太陽光パネル(71%)も風車発電(56.4%)も、中国が圧倒的なシェアを占めている。

テクノロジーに関する特許の出願率は、中国が圧倒的に多く1,677,701件、2位が米国で598,085件、3位が日本で300,133件となっており、中国は米国の2.8倍もの数に登っている。

そしてこれらは中国製造2025により国家戦略として全て繋がっている。どこかが欠けても理想の状態に達することはできない。例えば、EV自動車が凄くても、5G技術(大容量で遅延無し)が無ければ自動運転は実現できない。AI人工知能があっても宇宙開発が無ければ、全体交通の最適化はできない。特許が無ければそれらの技術を守ることもできない…などなど。

今の日本にどれだけの国家戦略があるのだろうか?