地球は本当に複雑系だ。人間が本当に理解していることなど、ほんの僅かだ。例えば「縄文時代は現在よりCO2濃度が35%も低かったのに、なぜ温度は3度程度も温暖だったのか?」「恐竜時代は現在よりCO2濃度が4~6倍もあったのに、なぜ地球は沸騰せず、緑や生命に溢れていたのか?それは不幸なことなのか?」…

IPCCの二酸化炭素「極悪人説」では説明がつかない。我々はまず「何も理解していないことを理解すべき(無知の知)」だ。

毎年のように健康に関する情報はコロコロ変わる。昔は悪いと言われていたことが、本当は健康に良かったなど、無数にある。気候に影響があると言われている「エルニーニョとラニーニャ」といった海の変化もなぜ数年おきに起こるのか全く分かっていない。なお海の比熱は空気の1/1000なので、気温が数度変わっても海に影響は全く無いが、報道ではこれも温暖化のせいと言われている。

温暖化懐疑派の人々は、「IPCCのデータは捏造ばかりで、太陽の強さが一定であるとした“太陽定数”という仮説(証明されていない事象)を元に、二酸化炭素を極悪人にしている。」とか「ミランコビッチ・サイクル(10万年の氷期と1万年の間氷期を繰り返す現象)から考えると、もうすぐ氷期に入るから、温暖化より寒冷化を注視すべきだ。」など…

要は我々は何も分かっていないのだ。地球は複雑系で1+1=2ということはあり得ない。だとしたら二酸化炭素を極悪人にして世論を扇動するようなことはあってはならない。極端な世論は歪みを生み、そこに政治家と利益団体が蔓延ることになる。

我々はもう一度冷静に「何も理解していないこと」を理解する必要がある。