戦争、飢饉、自然災害、失政、腐敗、テロ、リストラ…世界にはいつだって悪いニュースが溢れている。反対にゆっくりとした進歩は、どれだけ大規模で多くの人に影響を与えたとしても、新聞の一面に載ることは無い。
これはハンス・ロスリング(1948~2017)の著書「ファクトフルネス」一説だ。ハンスは亡くなるまで「世界は過去と比べて格段に良くなっている事実」を世界に発信してきた。
ハンスが何度も行った実験によると、偏った報道のために、多くの人は世界がどんどん悪くなっていると感じ、世界が先進国と途上国に分断されているとも感じている。だがデータという「事実」に基づくと、それは大きな間違いだ。
例えば、
低所得国の女子の何割が、初等教育を終了するか?
A:20% B:40% C:60%
世界の貧困の割合は過去20年間でどうなったか?
A:2倍 B:変化無し C:半減
世界の平均寿命は何歳か?
A:50 B:60歳 C:70歳
世界の1歳児で病気の予防接種を受けている割合は?
A:20% B:50% C:80%
世界で十分に電気が使える人の割合は?
A:20% B:50% C:80%
これらの全ての答えは「C」だ。嘘だと思うかもしれないが、データに基づく真実だ。