2023年10月18日、国連安保理理事会でイスラエルとハマスの紛争を「人道的な見地から一時停止を求める決議」がアメリカの拒否権発動で否決された。これでイスラエルがガザ地区に地上戦を仕掛けることになり、多くの命が失われることになった。しかも戦線はガザに留まらずどんどん拡大し、レバノンやイランを巻き込んで状況は更に悪化している。そしてロシアとウクライナの戦争も長期化し3年目に入った。一体いつになれば終わりが来るのか…

暗いニュースは確かによく耳に入り、記憶に残る。しかし、ハンス・ロスリングが著書「ファクトフルネス」で伝えてくれたように、世界は間違いなく豊かに平和になっている。それは疑いようの無い事実だ。我々はこの歩みを止めてはならない。

世界の分断を産むような行動は、ある意味人間の本能に基づいており、その発生を防ぐことは出来ない。だが教育によって人々が「人間にはそういう傾向があること」を認知するだけでも、状況は大きく改善される。

その人間という「予想通りに不合理」な存在を認知し、スミスの教えを守り「分業と交易」で世の中を豊かにし、貿易戦争などというニセ経済学に惑わされず、多様性の重要性を心に留める必要がある。

「内巻の呪縛」から脱するために。