社会保障のうち「年金制度」に関してマスコミが垂れ流す「嘘」の代表例を少し見ていきたい。
①国民年金は未納で破綻する! 未納率は4割越え!
②年金の積立金を使い果たして、将来資金が足りない!
③少子高齢化で現役世代の負担が上がり続ける!
④人口減少で将来世代の負担が上がり続ける!
⑤将来は年金額が減少して老後資金が足りなくなる!
…で、社会保障制度崩壊というシナリオだ。
まずは「①国民年金は未納で破綻する! 未納率は4割越え!」についてだが、「第1号保険」と言われる国民年金の加入者は2123万人いて、その内「未納」と言われている人が868万人いる。これを見ると確かに未納が4割を超えており「破綻だ〜」というのも理解できる。
しかし公的年金は「第2号保険」と言われる厚生年金/共済年金と、「第3号保険」と言われる配偶者保険があり、この加入者が4918万人もおり、公的年金の加入者は全体で7041万人もおり、これを母数とすると未納者の割合は12%に激減する。しかも未納者と言われている中には貧困家庭で支払いを免除されている人、学生で支払いを猶予されている人、今期の支払いが間に合わなかった人、の合計628万人が含まれており、それを抜くと本当の未納者は240万人で、未納率は僅かに3.4%となる…
これが未納率4割越えで年金破綻の実態だ。あまりにも酷い報道だ。
