なぜカリフォルニア州がイギリスやフランスを追い越すほど発展(=GDPが高い)しているのか? それは、カリフォルニア州にはビッグテック企業が集中しているからだ。

特にマグニフィセント・セブン(M7)の存在は非常に大きい。M7とは、米国のビッグテック企業7社、アルファベット(グーグルの親会社)、アップル、メタ(旧フェイスブック)、アマゾン、マイクロソフト、テスラ、エヌビディアを指す。このうち、アマゾンとマイクロソフトを除く5社がカリフォルニア州に本社を置いていた。なおテスラは2021年、カリフォルニア州パロアルトからテキサス州オースティンに本社を移転したが、カリフォルニア州のフリーモント工場を拡大し続けており、同工場は年間60万台以上の自動車を製造する北米で最も生産性の高い工場となっている。

近年のアメリカを引っ張って来たのは間違いなくM7だ。株式市場を見ても圧倒的な存在感を持っている。S&P500をM7とそれ以外に分けると、2012年12月から2024年1月までで、M7以外のS&P500は3.4倍になった。これでも十分に立派な成績を挙げている。しかしM7はなんと43.7倍!にもなっており、その差は歴然としている。M7のS&P500に占める割合は28%を上回っており、TOPIX(東証株価指数)の2200社を合わせた株式時価総額の2倍!となっている。TOPIXにはトヨタ/ソニー/NTT/三菱UFJ/日立/三菱商事/ソフトバンク/ファーストリテイリングなど、日本の最優秀企業2200社が入っている。それを、たった7社で2倍の差をつけているのだ。恐ろしいほどの存在だ…