そもそも米国株は、途轍もなく過剰に評価され過ぎていることは、バフェット指数を見るまでもない。
フィナンシャルタイムズによれば、米国の株式市場が世界の株式市場に占める割合は62.6%にも上っている。これは世界のGDPに占める米国の割合が26.4%しか無い事実と比較すれば、あまりに過剰評価され過ぎている。
しかし確かに株式市場はGDPのように現在価値を表すのではなく、将来の成長を含めた期待値を表しているので、米国株式が世界の株式市場に占める割合と、米国GDPが世界GDPに占める割合が一致しないことは不思議ではない。しかし問題は、将来的に米国経済は、本当に期待ほど成長するのかと言う点だ。
米国のマーケットは確かに大きいが、やはり先進国であり潜在成長率は2025年で2.7%と、世界の潜在成長率3.3%を下回る。特に新興アジア諸国は5.1%と米国の2倍近くの成長が予測されている。
要は今後は新興国との差が、どんどん確実に縮まっていくことになるのだ。特に新興アジアと米国の差は急激に縮小する。中国1カ国だけを見ても、数年後には必ず追い越されることになる。
それを考えると、株式時価総額は将来の期待値を表すものであるので、現在の米国株式市場はかなりの過剰評価と考えられる。
